従来の経営のやり方は間違っていた。だから変わらないといけない

KNブログ

2009年09月21日 00:05

昨日、NHK教育番組で「社長たちの決断 〜生き残りを模索する中小企業〜」を観ました。

北海道のある食品加工メーカーが、売上不振から民事再生法の適用を申請し倒産しました。社長は自己破産、会社は買収されることになり、買収先の会社によって再生道を探っていくという内容のドキュメンタリー番組でした。
(番組のあらすじはコチラへ譲ります[番組ディレクターのブログ])


これまでの経営のやり方は間違っていた。だから変わらないといけない」と買収先の会社の社長が、現社員に訴えます。どまどいを隠せない様子がテレビを通じて伝わってきました。また厳しい状況を打破すべく、ムダな経費の削減や低採算商品の撤退などを幹部に提案しますが、これまでやったことがない新しい取り組みに必死に抵抗しているシーンが印象的でした。

しかし「付加価値」を作らなければ、消費者に支持されず、同業他社との価格競争にますます巻き込まれ、さらに会社は疲弊してしまいます。

この会社では、既存の主力商品である煮豆を「スウィーツ」というジャンルに置き換えてみるという戦略に打ってでました。これは買収先の会社のグループ会社に菓子メーカーのノウハウを活かした商品戦略で、販売チャネルをコンビニにシフトし、若い女性をターゲットとします。商品パッケージもそのターゲットに好まれるようなデザインに一新します。この商品が軌道にのれば、会社再建への足がかりとなると新社長は言っていました。

まさに発想の転換と資源の有効活用で付加価値を作ることができたようです。


モノではない、人が創造する付加価値が求められる」ようになり、ナレッジネットワークはその付加価値をお客さんと一緒に作る仕事をしています。

その中には(上の会社もそうでしたが)、どうしても新しいことにチャレンジすることに抵抗する既存社員、また今まで積み上げてきたものや自分のポジションを失うことを恐れ抵抗する幹部の方々がいます。これらの抵抗勢力に「今自分たちが何が必要で何をすべきか」についてわかってもらうか、非常にパワーがかかりますが、そこをクリアし同じ方向を向かなければ、付加価値は作れてもそれがお客さんに伝えることはできないと思います。

しかしクライアントの社員の意識を変え、ひいては会社を変えることができる可能性があると考えると、それが大きなやりがいとなります。
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